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from Overseas

小暮智仁(London, UK)

小暮智仁(London, UK)

St Thomas's Hospital & Evelina London Children’s Hospital

2018年09月16日

【テーマ】from Overseas

ロンドンあるある

ロンドンは治安も良く、交通網も整備されていて24時間運行のバスもあり、生活は比較的送りやすいと思います。交通機関の正確さや車の左側交通など日本に通じるところが多くあります。しかし数年前に塩野先生が報告されているようにロンドンの物価は驚くほど高く、特に家賃は信じられないほどで、さらに毎年上がる傾向にあります。ロンドンで慎ましい節約生活、食事は基本自炊生活を送っており、食文化や観光スポット、おみやげなどはガイドブックに譲るとして、’’ロンドンあるある’’を思いついたままに述べさせていただこうと思います。

 

◆人付き合い編

・名前の重要性

職場でもプライベートでも名乗る事ありき。色々な場面で自分から名乗り、名前で呼び合う関係をいち早く作っていく人々の場面に遭遇します。そして名前を覚えるのが非常に早い。意識の違いでしょうか。職場では教授でさえも全てのスタッフの名前を覚えていて、必ず名前で呼びあいます。病棟などで「看護婦さーん」なんて呼びかけが聞こえてくる日本は見習うべきだと思います。

ちなみに挨拶の際の握手は音がなるほど勢いがあり、笑顔でがっちりと握り合うのが通常です。

・人々の暖かさ

世界最古の地下鉄が走るロンドン。エスカレーターやエレベーターが無い駅も沢山あり、ベビーカーを押しての移動や体の不自由な方には大変不便かと思います。そのかわり、必ず誰かが助けの手を差し伸べる文化があり、幼子を連れた妻はロンドンに来てからバスや電車では必ず席を譲られます。不便でも古い物を大事に残す文化が同時に人々の助け合いの暖かさを生んでいます。

また、子供にとても優しく寛容な人々が多いです。小さい子供を連れていると必ず笑顔で声をかけてくる見知らぬ人達に出会います。公園などのplay groundの多さと合わせて子育てにはとてもいい環境かと思います。

 

◆休日の過ごし方編

休日は公園でのんびりがスタンダードです。ロンドンの中心地は観光客でごった返していますが、そこかしこにある公園に出向くと地元のロンドナーが思い思いに休日を過ごしています。朝からジョギングして公園でゆっくり寝転がり、スーパーで買ったサンドイッチを食事として夕方まで過ごすのが一般的。夏場は公園で日焼けする人達でいっぱいです。冬場に日照時間が極端に短くなる北欧の国では日焼けが健康法として受け入れられています。

 夏の公園

 

イギリス英語編

アメリカ英語ではあまり使われないと言われるsorryという言葉を頻繁に耳にします。また古臭いと言われているpardonも良く使われています。お願いする時のpleaseも必ずつける習慣があります。ちょっとした事でもきちんと謝る、お願いするときは丁寧になど、言葉の使い方は日本人に通じるところがあるように思います。他には一般的には乾杯の時に用いられるcheersという言葉を普段のthank youの代わりに用いたりして面白いです。

 

家事情

いわゆるヨーロッパ的な石作りの建物が並んでいて、築数100年以上という建物もざらにあります。歴史的な都市としての景観を守るため、新たな建物は規制されており、背の高い建物も少ないです。古い街並みが好きな方には散歩するだけで堪らないかと思います。その分、不便なところも沢山あります。家の中はリフォームされて綺麗にされていますが、水周りなどのトラブルは頻回にあるようです。驚くべきところは基本的に大家さんが直す、少なくとも直そうと試みるところです。他には多くの家で浴室、トイレが同じ部屋であることに加え、キッチンに洗濯機があります。水廻りの配管を統一する作りになっているためです。また景観を損ねるという理由で洗濯物の外干しが禁止されており、乾燥機が必須です。

 

車事情

自家用車所持のための車庫証明が不要なため、路上駐車が非常に多い。自宅に駐車場がない場合は、地域に路上駐車を認めてもらう申請をして路上を自分の車庫として利用します。また車を反対車線に平気で止めるのには驚きました。通常路上駐車は進行方向に合わせてが通常の感覚かと思いますが、対向車線から直接対側にそのまま頭から駐車している事がよくあります。

都心部の交通渋滞も問題となっていて、対策として平日の日中に都心部に車で侵入するためにはcongestion chargeという料金の支払いが必要です。そのためもあってか、ロンドナーは自転車通勤が多いです。

路上駐車 

 

スーパー編

物価高のロンドンですが、スーパーの食品は比較的安価です。また加工されていない原材料には消費税がかかりません。一方、スーパーにもランクがあり、高級スーパーでは当然高級な食材たちが並びます。スーパーのランクがある点などがイギリスの階級社会を示しているのでしょうか。

果物の品揃えは日本と比べて圧倒的に多く、南国のフルーツから木の実まで豊富にしかも割安で購入できます。物価高に悩まされるロンドンライフですが、食卓に果物がいつも並ぶのは心の豊かさにとって重要です。

肉は鳥、豚、牛に加え、ラムが同じスペース割合で売っています。鶏肉はムネ肉しかなく、モモは骨つき足になっています。豚、牛に薄切り肉は無く、生姜焼きをするにも、トンカツに使うような分厚い肉を使用するしかありません。魚介類は割高なのが残念です。

ゴミ編

ゴミはリサイクルかそれ以外の区分しかありません。分からなければ全てそれ以外へ。リサイクルと言っても、紙、ペットボトルなどを1つのボックスに捨てているので本当にリサイクルされているのかどうか。ゴミ収集車は土日を含め常に活動していて、1日に2回収集しにくる事もあるくらい。ロンドンは他のヨーロッパ都市と比べゴミが少なく綺麗に保たれている様に思います。

その他

アマゾンなどの郵便物の配送が不在時だと、勝手に隣の家や階下のお宅などに一時受け渡しされることがあります。メールで他の家に届けた事は連絡が来るものの、このシステムで盗難が無いのかと最初は驚きました。

 

フットボール(サッカー)の母国にも関わらず公共放送のテレビではフットボールが見られません。試合を見たいのであればpay channelを契約しなければなりません。これはフットボール好きの自分としては大変残念でした。

 

食事どころや公共施設など全ての屋内が禁煙です。またイギリスの喫煙率は日本と比べ低値です。そこまでは良いのですが、その代わりに路上喫煙、歩きタバコがとても多く目立ち、屋内完全禁煙も考え物だなと思いました。

 

まとめ:

総じてロンドンでは古いものを愛でて残していく文化を感じます。また都心にも関わらず大小様々な多くの公園が存在します。人々は多様な人種で構成される国際都市ならではの、違いに寛容で弱いものに優しい人が多いように思います。不便でかた苦しい様な面もありますが、うまく付き合えれば居心地がいい国だなと思います。まだ辛い冬を経験していないからの言葉かも知れませんのでそこは悪しからず。