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from Overseas

奥野泰史(Bern, Switzerland)

奥野泰史(Bern, Switzerland)

University of Bern

2019年03月30日

【テーマ】2018-2019

感謝

留学開始が10月からでしたので、実際のところは留学開始からまだ半年も経たないのですが、この数ヶ月を振り返ってみたいと思います。

 

・この約半年の忌憚ない感想

 すごく大変でした!! と書くことになるのかな、と最初は思っていました。過去の先輩方のレポートを拝見しても、苦労が伝わってきていましたので、自分はいったいどんな目に合うのだろうと、楽しみと不安が入り混じったような感覚で留学をスタートしたことを覚えています。しかしこの半年間を振り返ってみると、思いの外スムーズに物事が運び、順調に留学生活の導入ができたように思います。これはやはり先輩達の存在がかなり大きかったのだと改めて思います。

生活面を振り返ると、住環境については、先輩の家をそのまま引き継がせて頂いたので、手続きも殆どなかったですし、家具なども殆どそろった状態でした。普段の旅行より少し大きめのトランクに荷物を入れて、半ばちょっと海外旅行に行ってくるかのごとく気楽な感じで飛行機に乗って出発したことを思い出します。到着後の移住の手続きなども、特に滞りなくスムーズでしたし、生活のセットアップは国内の引っ越しとさほど変わらない感覚でした。留学後の生活も、お金や食材の面で食事が多少思い通りにならない程度で、他は特に抵抗なく順応した気がします。さらにこちらの日本人コミュニティーもかなり充実しており、その心強いサポートのおかげで、生後2ヶ月の乳児を連れて渡欧した妻もすでにこちらの生活に馴染んでくれています。まだ半年も経っていないので、もしかしたらこれからまた色々と苦労を経験するのかもしれませんが、少なくともこれまでは生活で困ったことというのは殆どなかったように思います。

仕事面でも、やはり前任者の存在は大きく、特に大きな障壁なく自分の研究をスタートさせられましたし、手技の方は現状、人手に応じて助手か見学かといった状況ではありますが、こちらに来てからすでに多くのnew device, new techniqueに触れることができ、また症例数が多く、aggressiveな症例も多数あるため、合併症とその対策も含め様々な考え方、手技を学べていると思います。

これらのことは兎にも角にも日本人の先輩たちがいたからに他ならず、もし全く誰も知る人がいないところに1人で飛び込んで、生活や仕事のセットアップを最初からすべてやっていたらと考えると、少しゾッとします。自分は本当に恵まれた境遇にいるのだと思います。

 

・留学前のヴィジョンが実際にどう変わったか?

まだ留学して半年も経過していないので当然かもしれませんが、まだ大きく自分のヴィジョンが変わったという感覚はありません。学生時代の海外留学で、自分の考え方、ヴィジョンが大きく変わったという印象があるので、今回海外に出て改めて感じることというのは少し減っているのかもしれません。大学時代の留学で変わったことはここではとても書ききれませんが、一言でいえば“元々ありもしなかった人生のルールから開放された”という感じだったと思います。

 

・これからの留学を夢見る若者へ一言

私の場合、留学までの環境がかなり恵まれていましたので、留学に向けて色々と努力されている方にお伝えできることはあまりないかと思います。ただ、もし私と同じように早い段階で留学のチャンスを得た方は、少し無理をしてでも日本にいる間に論文を2-3本自分で書く経験をしておいたほうが良いと思いました。今回の私の場合でいうと、留学のお話を頂いた時点ではケースレポートが1本という状態でしたが、その後の約1年半の間に、学会発表していた研究を論文化したり、新たに自分でデータベースを作って論文を書いたりした経験は、こちらでスムーズに仕事を始める上で非常に重要だったと感じています。

 

・今後の留学の抱負

 色々と生活、仕事のベースができてきたので、以下のことを当面の目標にやっていきたいと思います。

1. 研究は引き続き、途切れないようにアウトプットを継続していく。

2. 臨床面では、可能な限り症例に入り、経験を増やしていく。

3. 少し時間を作って最低限のドイツ語をマスターする。

4. 自転車通勤で健康を維持する。

 

わずか5ヶ月程度と短い期間ではありましたが、私のreportにお付き合い頂きありがとうございました。相変わらず忙しい日々が続いておりますが、非常に充実した生活にいつも感謝しております。たまたま環境に恵まれ、良い家族、良い友人、良い上司、同僚、様々な企業の方、本当に多くの出会いに恵まれ、ご支援頂いてきたからこその今の自分であり、その感謝の気持ちをつねに忘れず、引き続き精進し、いつかこのご恩を日本の医療に、次世代の人たちにPay forwardしていけるよう頑張っていきたいと思います(昨年の重城先生のカッコいい受賞コメントお借りします!)。最後になりますが、今回の留学をサポート頂きましたSUNRISE研究会の皆様に心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました!