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from Overseas

平澤憲祐(Kensuke HIRASAWA, Leiden, the Netherlands)

平澤憲祐(Kensuke HIRASAWA, Leiden, the Netherlands)

Leiden University Medical Center
Research fellow

2019年08月04日

【テーマ】2019-2020

自由かつ国際色豊かな研究環境

留学してから2ヶ月が経過し、なんとか自身の研究もスタートしました。

今回は私の勤務するオランダ南ホラント州ライデンにありますLeiden University Medical Center (LUMC)を紹介いたします。

 

1. 施設について

ライデンはオランダの首都であるアムステルダムの南西36kmに位置しています。人口は12万人ほどの小さな街であり、16世紀に創設されたオランダ最古の大学であるライデン大学を中心とした学園都市であり、その付属病院がLUMCです。駅前の西側に悠々と建っております。

ライデン大学といえばシーボルトが日本人の間では有名ですが、我々循環器領域の医師からすると、心電図が開発されたところ(!)というのが印象的ではないでしょうか。開発者のウィレム・アイントーベン(Willem Einthoven)はライデン大学の教授職にあった1895年に世界初の心電図を開発し、ノーベル生理学・医学賞を受賞しています。当時の心電計はライデンにあるBoerhaave museumに所蔵されています。アイントーベンの三角形にこんなところで出会うとは…

話が逸れましたが、私はLUMCのHart Long Centrum(Heart&Lung Center)に所属のresearch fellowとして研究を行なっています。

初めてLUMCの中に入った時の印象は…「なんだか日本の病院と違って広々としてるなー」

真ん中が吹き抜けで、やたら開放感があります。オフィスもなんだか明るい。ちょっとデカイ駅っぽい。

LUMC内部(写真: LUMC内部)

 

2. 同僚、上司

私は他のリサーチフェローと同じ部屋で1日の大部分を過ごします。リサーチフェローはみんな私と同じく他の国から来ています。ブラジル、グルジア、ロシア、オーストラリアと国籍もバラバラです。写真は初日なので私だけスーツです。

意外とみんな黙々と自分の研究のための解析をしていますが、相談すれば教えてくれます。英語でのやりとりなので助かります(とはいえ、オランダ語に加えロシア語やポルトガル語が飛び交うため時々話の内容わからないこともあります)。最近会話にも慣れてきたので、結構お互いの文化について話したり、研究の愚痴などを言い合ったりしています。お昼もだいたい一緒に学内の食堂に食べに行きます。

colleagues(写真: 同僚のフェロー達)

また、スタッフのPhilippeという男性が現在行なっている研究の相談に乗ってくれています。オランダ人なので190 cmくらいありますが、あんまり威圧感のない話しやすい人です。自分の仕事が終わった後19時くらいに部屋に来てくれることが多いです。

Philippe (写真: With Philippe)

また、同じ循環器の不整脈分野に東北大学より木村義隆先生が留学されており、よくご飯や近くで行われるイベントなどにご一緒させていただいています。私より1年前から留学されており、様々な分からないことなど教えていただき大変助かっています。

Y kimura(写真: 木村義隆先生)

私の直接の上司はスペイン人のVictoria Delgado先生です。多分まだ40代ですが、CirculationやJournal of American Society of Echocardiographyのassociate editorに名を連ねています。我々の研究についてはほぼ全て彼女が仕切っています。オランダ人のPhD studentを含め、15-20人ほどの研究を全てcheckしているという凄い人です。

With Victoria(写真: with Victoria. 写真撮ってたら電話もしていた。)

頭の回転が早く、原稿などの修正のスピードなどが尋常ではありません。メールの返事なども一瞬で返ってくることが多いです。スペインなまりの英語が時々聞き取れないという困難はありますが、時間のあるときは研究の相談などに乗ってくれます。オペラが好きなようで色々話されますが、英語云々よりもオペラについての知識が皆無でわかりません。たぶん、というか確実にせっかちです。イライラしているときは何やらスペイン語のスラングを言っているときもあります。

教授はJeroen J Bax先生です。前ESCのPresidentですが、気さくな方でいつも会うと笑顔です。また、留学生のこともよく気にかけてくださり、たまに部屋に来ては「問題ない?」と話しかけてくれます。

With Jeroen(写真: with Jeroen)

余談ですが、オランダではほとんどFirst nameで呼び合うのが普通であり、上司だろうが教授だろうが全員First nameで読んでいます。

 

3. 日常業務スケジュール

スケジュールは自由です。別に来てようが来ていまいがおそらく誰も何も言いません。現在は平日の9時くらいに病院に行って、自身の研究のためのCTやエコーのデータの解析、収集をしています。帰る時間も特に決まりはありません。他のfellow達は17-19時くらいに帰っています。

火曜日の午前中にリサーチカンファがあり、それぞれのデータのproposalなどを発表し、discussionをします。何か新しいprojectを始める時には必ず発表するようです。私も2回ほどやりました。日本との違いとして感じたこととしては、とにかく新しいprojectをどんどん立ち上げ、次々と論文化する、というサイクルが出来上がっていることです。

金曜日はSHDのカテ日となっており、TAVI, MitraClip®, Cardioband®などの治療が行われます。5月-6月は休日が多かったため、あまり見学できていませんがまだ先は長いので色々と吸収できればと思っています。

 

4. 休日

最初の一ヶ月は生活のリズムを作るのに必死でした。必需品の買い物をしたり、家の片付けをしたりなどで休日が潰れていましたが、だんだん慣れてきました。オランダは春〜夏にかけては非常に気候も良く過ごしやすいシーズンで、毎週何かしらのイベントがあり、面白そうなイベントに参加したりしています。

写真は6月に開かれたJapanmarktという日本をテーマにしたお祭りです。

Japanmarkt(写真: Japanmarkt)

また、シーボルト会というオランダ在住の日本人会があり、そちらで知り合った方々と駅伝に参加することになったため毎週ライデン市を囲う運河周りを走っています。ライデンは緑も多く、非常に気持ちいいです。

もう少し慣れたら遠出もしたいと思っています。

オランダは美術館が非常に多く、レンブラントやフェルメールなどの有名な画家の作品が数多く展示されています。好きな人は美術館巡りなど楽しめると思います。