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from Overseas

植島大輔(Padova, Italy)

植島大輔(Padova, Italy)

Padova University Hospital, Padova, Italy

2016年09月18日

【テーマ】2016-2017

売り出し中の若い施設

  1. イタリアで2番めに古い大学

 

Padova大学はイタリアでボローニャ大学に次ぐ歴史ある大学で、1222 年にボローニャから逃れてきた学生や教師 たちが築き上げた。ガリレオ、ダンテやコペルニクスらを輩出し中世にはPadova市は学術都市として栄えたそうだ。

街の中心(本当にど真ん中)にはBoと呼ばれる大学の施設があり、この中に有名な解剖教室があって、ちょっとした観光名所になっている。

特にPediatric and Congenital Cardiac Surgery Unitは有名で、イタリアで初めて心臓移植を1985年に行い、1987年には新生児心臓移植を行っている。こちらに来て知り合った日本人の方に聞いたところ心臓外科分野で少し前に日本人留学生が来ていたとのことだった。

循環器内科分野ではエコーを中心とした画像診断が売りで主任教授のIliceto先生の下多くの外国人フェローが来ている。

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写真1. Boと呼ばれる大学の校舎

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写真2. 解剖教室 中央で解剖を行い展覧席から数百人の学生が見学していた

 

2. カテーテル治療部門


 

私の所属するIntervention分野は目下売り出し中という状態でresearch fellowとして所属しているのは私と1ヶ月遅れで来たエジプト人のMustafaの二人。他の外国人はPHD最終年のAhamed(イスラエル)だが彼はすでに9年イタリアにいるそうなのでイタリア語は堪能。自然とカテ室での会話もイタリア語が中心になり苦労している。もっともイタリア人は日本人よりも英語ができるので、特に他の医師は私に話すときには流暢な英語(ただイタリア訛あり)で話してくれる。

海外では一般的だと思うがカテ室は病棟業務とは離れ、独立している。4人のinterventionistが基本的に全ての侵襲的手技をしている。特に中心的なのは3人で、その下にはカテ経2-3年のレジデントが付き助手をしたり、指導を受けながらカテをしている。正規のinterventionistとレジデントの間の立場の人がいない。interventionistかそれ以外かがはっきり分かれておりイタリア大学病院の経済状況を反映しているように思う。

 

3. スタッフ紹介


直接のボスはGiuseppe Tarantini先生。いつ止まっているのかというぐらい常に動き回っていて、カテをしている時以外10分間として同じところにいるのを見たことがない。カテに入っても3分に一回は彼の電話が鳴る。イタリア南部の出身で非常に陽気で女性の食べ物の話を好む、日本人が想像するイタリア人らしい性質だが、2015年にAssociate Professorに就任、まだ40代半ばにしてPadova大学のinterventional cardiology unitのトップであり、JACCを始めとしCVに挙げられる論文はすでに300近く。TCT, Euro PCR, ESCのFaculty。とても自分が5年後に追いついているとは思えない。PCIはもちろんのことTAVI, Mitra clip, Reducer, LAA closure, ASD closureなどのSHDをしたかと思えば Renal denervationまでこなし、どんな手技も鼻歌交じりにごく短時間で終わらせてしまう。

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写真3. Prof. Tarantini 一見怖そうだがとても親切かつ情熱的

 

Napodarno先生はカテラボのNo.2。イタリア学会でTAVIのライブオペレーターをも行っている。PCIはどちらかというと日本的で、あまりimaging deviceの使用頻度が高くないPadovaで最もimagingを使用している。先日OCTの一覧を見せてもらったが9割以上がNapodarno先生だった。理論的に説明してくれるので助かっている。

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写真4. Dott. Napodarno(右)と外国人フェロー(エジプト)のMustafa(左)

 

Chiara先生はTAVI博士課程をとり、若くして1st operator を務めている。丁寧かつ繊細な手技を行い十分な実力がありながら非常に謙虚で気遣いができる女性でイタリア人の印象を大きく変えてくれた。語学に堪能できれいな英語を話すが、本人はフランス語の方が得意らしい。1st operatorを務めるだけの実績があるのがすごい。

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写真5. CITI-GISEでのTAVIライブの一コマ。Dott. Chiara(左)とProf. Tarantini(右)

 

若いlabらしい活気に満ちているのが特徴で、多くのレジデントに囲まれて刺激を受けながら過ごしている。年齢は彼らより私の方が5-10歳ぐらい上だがアジア人は若く見られることを利用して対等に過ごすようにしている。いいのか悪いのか。

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写真6. レジデントたち。みんな若い