SUNRISE研究会

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去る7月9日に開催された第2回SUNRISE EVT competitionのwinnerとなった山口徹雄先生がfacultyとして韓国Guro Liveにご参加されました。Excitingなコメントをいただきましたのでゼヒご覧ください(楽しすぎて長文になっちゃったみたいです)。

初めまして皆様。私は東京都の武蔵野赤十字病院で勤務している神戸大学平成18年卒の山口 徹雄と申します。一文字違いの有名な先生には虎ノ門病院時代に大変お世話になりましたが血縁関係はございません(念のため)。
さて私は、このたびSUNRISE研究会よりご支援を頂き、10月23,24日に韓国ソウルで開催されたCCI Guro Live 2015に出席させていただきましたのでその概要をご報告いたします。

Guro Liveは日本のCCTのような構成で、初日はCTOを含むCoronary領域の、2日目は大動脈領域を含むEVTのLiveとCase discussion、そして教育講演から構成されております。会場は韓国ソウル郊外にあるKorea University Guro hospitalという1050床の巨大な病院(写真1)と敷地内の講堂、そして近隣のロッテホテルにおいて行われます。Guro hospitalには3室のカテ室があり年間2000件近いPCIが行われている文字通りハイボリュームセンターですが、病院のエントランスからエスカレーターですぐ降りられる地下1階には約20店舗が入るレストラン街があり、患者さんやドクターがチゲ鍋的なものを食べていて、日本との違いを早速感じさせられました(写真2)。

さて、私の最初の仕事は初日の夜のCase presentationでした。夜18時から開催され、夕食とお酒を楽しみながらの席でしたが、議論は白熱し、結局終了したのは23時前でした。私は最後に登場する役回りでしたが、多くの先生方が会場に残っており、また私の発表に対し多くの質問や議論が行われました(写真3,4)。感動的だったのは、Guro Liveのトップで今回快く私を受けいれてくださったSeung-Woon Rha先生(写真4)が、私の登壇の際に今回参加することになった経緯や私自身について細かくご紹介くださったことです。Rha先生はとても忙しくも非常にタフな先生で、この会もカテが終わるとすぐにカテ着のままタクシーにのって会場にいらっしゃり、そのまま座長をされるという感じでした。ただ残念なことは、私以外にも海外facultyやコメンテーターがいたにも関わらず、少なからぬ演者が韓国語でプレゼンテーションを行ったことです(スライドは全て英語)。これでは議論に参加が難しいと感じましたし、国際学会としての体はなしていないと言われても仕方ないかもしれません。翻って私たちも、CVITやTOPIC等では、例え困難でも、海外facultyをお呼びしている以上、英語でのpresentation・discussionを行わなければならないということを、改めて認識させられました。

ともかく長時間の会が終了し、23時から眠らない街・ソウルの夜に繰り出すことにしました。韓国はタクシーが非常に安く、Guro hospitalからソウル中心部まで約30分乗っても1000円少しで行けます。さて、これをお読みの皆さまはソウルの夜と聞いて何をご想像されるでしょうか?東大門・南大門のナイトマーケットや飲食店、江南のナイトクラブなどさまざまですが、私はやはり昔からの鉄板の明洞の、今流行りというマッコリバーに赴きました。もちろん多くの若い客で賑わっていることを期待して行ったのですが・・・残念ながら客は私たちと50台と思しきおばちゃん5人組という寂しい感じでした。マッコリ自体は種類が豊富でとてもおいしかったです(写真5)。結局そのあとも日本語を巧みに操るアボジのやっている路面店で、沖縄から来たという怪しげな日本人と朝4時くらいまでビールを飲んで終わってしまいました(写真6)。翌日いろんな人に聞いて行ってみて分かりましたが、最近は明洞には買い物客しかおらず、江南や弘大という新しい街が若者に人気とのことでした。次回行かれる方は参考にしてください。

2日目はEVTの2nd operatorということで、気合を入れて朝一で病院に行きましたが、公式プログラムと私の頂いていた予定表が食い違っており、結局午後から治療に入ることになりました。この辺りは今回初めての試みということもあり、意思疎通が十分とれていなかったためと思われます。午後からの症例はSFAのステント閉塞と、BKの3枝閉塞というかなりヘビーな症例でしたが、術者のChoi先生(写真7右)は基本0.035ナックルでのsubintimal angioplastyで結局すべての血管を開けてしまいました。印象としては手技は非常に速いですがやや雑で、しかしきっちり治すという感じでした。夜にお酒を飲みながらお話しして分かったのですが、韓国ではガイドラインや最新のevidenceにかなり忠実に治療が行われており、例えばcoronaryではFFRを使用し始めてからPCIの総数が4割減ったとのことでした。EVTに関しては、まだsubintimalがintraluminalより悪いというevidenceがないので、それならば手技時間の短いsubintimalで治療されているとのことでした。この辺りも彼我の差を感じましたが、治療方針が明確であることはその後の成績を発表する上でも有利に働くことも考えられ、参考になる点でした。

夕方のセッションではコメンテーターのお仕事をさせていただきました。とは言っても前述したように、会話が英語と韓国語が混じっており、正直理解が難しかったのが実情でした。一度演者に質問しましたが、申し訳なさそうにSorry, I discussed about the same thing before.と言われました。しゃべれてるやん!!と思わず日本語で突っ込みを入れてしまいました。

こうして全てのプログラムが終了し、最後にGuro hospitalの皆さまが近所の焼肉屋で内輪の打ち上げをするというので、私も混ぜてもらいました。皆さんYamaguchiと名前を覚えて下さりとても優しく気さくに話しかけて下さり、一緒に焼酎を飲むうちに盛り上がってしまいとても楽しい時間を過ごせました。韓国の皆さんの温かさを感じた一幕でした。またその時聞いたのですがその場にいた若手の後期研修1年目のドクターは月収が日本円で100万円程度あるとのことで、物価の差を考慮すると韓国では医師は大変な高給取りで、社会的な地位も相当高そうな印象でした。韓国では医師と結婚するためには女性が通称”3本の鍵(車・自宅・クリニック)”を用意する必要があるとのことで、これも彼我の差を感じたエピソードでした。

以上長々と書き連ねてきましたが、今回参加させていただいたことで、彼我のintervention事情の違いについて理解できただけでなく、英語圏でない国でのこのような会を行うにあたっての問題点を客観視することで、私たち自身も変わっていかなければならないと強く意識させられました。このLive course自体もまだ歴史が浅く進化の途中のようで、これからもっと洗練された会に発展していくものと思われます。濃厚なcase discussionと手技の時間、またソウルの街と韓国の皆さんの温かさを感じられるというとてもいい機会ですので、是非とも今回をきっかけとして今後とも交流を深め、来年以降も同様の形で日本から参加できる先生がいることを祈念しますし、ぜひ参加されることをお勧めします。駄文にお付き合い頂きありがとうございました。

最後になりましたが、この場をお借りしてSUNRISE研究会の皆様、supportしていただいたCordisの皆様に篤く御礼を申し上げます。

巨大なGuro hospital

巨大なGuro hospital

フードコートの店の数

フードコートの店の数

会場の雰囲気、23時近くにも関わらず熱い議論が交わされていました。

会場の雰囲気、23時近くにも関わらず熱い議論が交わされていました。

発表後Rha先生と

発表後Rha先生と

明洞のマッコリバーで。お客がいなくて寂しい感じでした。

明洞のマッコリバーで。お客がいなくて寂しい感じでした。

一番右は同行してくれたコーディスの宮坂さん

一番右は同行してくれたコーディスの宮坂さん

右がChoi先生、中央が筆者、左はUTARマレーシアのHarris NGOW先生

右がChoi先生、中央が筆者、左はUTARマレーシアのHarris NGOW先生

コメンテーターはあまりコメントできず。。

コメンテーターはあまりコメントできず。。

かなりアットホームな打ち上げ。みなさんとても優しかったです。

かなりアットホームな打ち上げ。みなさんとても優しかったです。