SUNRISE研究会

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5月16日金曜日、第32回KOKURA live demonstrationの2日目、世界のAMI治療【SUNRISE研究会との合同企画】と題してAMIに対する各国での治療の特徴について議論が行われました。

AMI course in KOKURA liveのご報告

第1演者:大野 洋平 先生(東海大学)

イタリアのカターニャに留学し、現場で種々のカテーテル治療を経験されました。実際のAMIの症例を提示しながら、症例の問題点とそれに対する欧州でのアプローチについてご講演いただきました。ヨーロッパでは最新の臨床データの結果に基づいてガイドラインが目まぐるしく変わり、それに伴って患者に対する治療戦略が選択されているという特徴をご紹介くださいました。

第1演者:大野 洋平 先生(東海大学)

第2演者:香坂 俊 先生(慶應義塾大学)

アメリカでの実臨床経験があり、帰国後もデータマネジメントなど多岐にわたって活躍されている先生です。Comprehensiveなデータを用いて、日本と米国の違いをご教示いただきました。アメリカ人は血栓ができやすく日本人は出血しやすいなどの人種的違いを理解した上での議論が重要であることを強調されていました。またアメリカではDoor to Balloon (D2B)時間短縮への様々な取り組みが行われてきましたが、最近のデータではD2Bが83分から67分へ短縮したにもかかわらず院内死亡率は同等でbenefitが得られませんでした。この原因として、D2Bが短縮されるごとに生存率は上昇するものの、近年カテーテル治療をうけるAMI患者の重症度が上がっていることが考えられるとした論文などをご紹介くださいました。本邦でもAMI治療における施設のパフォーマンスが重要であることが示唆されたご講演でした。

第2演者:香坂 俊 先生(慶應義塾大学)

第3演者: 小船井 光太郎 先生(東京ベイ・浦安市川医療センター)

米国心臓血管カテーテル治療専門医。帰国後は、沖縄県での臨床業務を経て2012年より現職でご活躍中です。アメリカではカテーテル施行医、ナース、技師などのスタッフが、コールから20分以内に登院できるように組まれているというオンコール体制を紹介くださいました。また、日本ではごく一般的であるAMI治療中のIVUS使用はアメリカではまず考えられないこと、いまだに大腿動脈アプローチが主であること、glycoprotein IIb/IIIaが使用できることなどの違いをご紹介いただきました。

第3演者: 小船井 光太郎 先生(東京ベイ・浦安市川医療センター)

講演後、各国のAMI治療の差異を議題にディスカッションが行われました。香坂先生はD2Bを短縮するための努力が米国に比べて本邦ではまだ不十分であるとご指摘。また、今後本邦でも使用できるようになるP2Y12阻害薬などの抗血小板剤の効果について、海外での使用量との相違などがあり単純に比較はできないため、本邦の患者への適応には十分な検討が必要であることなどが議論されました。