問題を飢え死にさせ、機会に餌を与える ピーター・F・ドラッカー
2019年6月20日
Do My Best!
2019年6月22日

こんな私が留学に至った動機と米国留学の手続き

皆様、はじめまして。
2019年7月より、ニューヨークのCardiovascular Research Foundation (CRF)と、コロンビア大学に留学させていただく清家史靖と申します。
愛媛大学では、4-5年まえより、SUNRISE YIAに応募しReporterの権利を得ることを目標に、年に2-3回若手の研究会を開いてきました。昨年は、大学の一年後輩の川上医師がSUNRISEのwebレポーターをさせていただいております。念願が叶いましてこの度レポーターをさせていただくこと、光栄に思っております。一年間、よろしくお願いいたします!
 
① なぜ留学しようと思ったのか
SUNRISEのレポートを読ませていただきますと、皆様おおよそ留学若しくは海外生活に対する憧れがあり、もともと希望されていた先生方が多いように思われます。私の場合には、周りに留学されている先生が多かったものの、お金もかかるし、そもそも英語も苦手だし、正直なところ留学には行かないと思っていました。金銭的な負担も大きいため、実際には留学の希望はない先生方が大半なのではないでしょうか? 私もその多数の一人であったと思います。
ここで、私の研究の話を少しさせていただきたいと思います。OCTやFFRの研究をされている先生のなかには、お聞きになった方もおられるかも知れませんが、私はIntravascular Imaging-derived FFRというソフトを開発しました。簡単に説明しますと、流体力学の式を用いて、IVUSやOCTからFFRを計測するソフトです。このソフトを開発するために、工学部に2年通って流体力学の授業も受けました。
本方法を世界に広げるために、私なりに日本から様々なアプローチを行いましたが、自分が国内で出来ることは限界があると感じました。そのため、企業の開発部門とも距離が近い施設で、そして最も大きなデータベースを使ってソフトの検証や予後の解析が可能である施設で働くことが、世界に広げるためには必須であると考えました。この目標を立てた際に、最も適した施設はCRFであると考え、CRFへの留学をしたいという希望をもちました。
 
② メンター、ロールモデル
私のロールモデルは愛媛大学の先輩である稲葉慎二先生です。2011年から2年間CRFにも留学されております。実は一緒に病院で働いたことはほとんどないのですが、研究の詳細な検討をしたいときには、稲葉先生のもとに車を走らせています。
もともと私は”学会には発表するが、論文を書かない”典型的な医師であり、大学院に帰るまでまともに論文を書いたことがなかったのですが、稲葉先生に根気強く私を指導いただきました。相手にはされていませんでしたが、後期研修医のときから、私のライバルと本人にも周りにも公言していました。
 
③ なぜ現在の留学先を選んだのか
先程の内容とかぶりますが、最も大きなIntracoronary Imagingの研究施設の一つであり、最もひろくデータベースにアクセスが可能であり、企業の開発部門とも関係が近かったからです。IVUSデータから算出したFFR値が、予後と相関があるか検討したかったからとも言えます。
 
④ 留学するにあたって困難であった点、どのように解決したか
グラントもしくは留学中の給与の確保、貯金の2点に尽きます。
現在、みなさまご存知の方も多いと思いますが、米国留学ではグラントの確保が必須になってきております。臨床留学では給与が出る施設も多くなく、グラントの確保が確実に出来る医師はほぼおられないのではないでしょうか?この点に関しては、現時点ではそれぞれの先生、ご施設、医局で解決する他はないと思います。もちろんSUNRISEからの支援を大変ありがたく思っております。この点に関しては、早めに準備を始めることが重要だと考えます。
留学中にかかる費用の確保=貯金を貯めることは非常に重要なことであると思います。しかし、一度上げた生活レベルはなかなか落とせず、貯金はなかなか出来ないと一般的に言われますが、留学をすると決めると、簡単に生活レベルは下げられます。
その他の点に関しては、周りの方々には協力的に対応いただき、行くことを決めてからは特に困難であったことはないように感じました。
 
⑤ 留学までの国内での書類の流れ
米国留学される先生はみなさま見られていると思いますが、鳥居先生のレポート
https://sunrise-lab.net/blog/reports/2016-2017/study22/2016/1401/
は秀逸ですので、是非参考にされて下さい。
必要な書類は
1. ECFMGのID
2. 家族全員分のDS-2019
3. DS-160
の3つです。
これに当日の面接や面接の予約に関して注意点を記載させていただきます。
1. ECFMGのIDに関しては鳥居先生のレポートを参照下さい。
2. DS2019に関して
ECFMGやOASISへのアクセスも鳥居先生のレポートのリンクから毎回入っていたかわからないくらい、何度もアクセスさせていただきました。
https://secure2.ecfmg.org/emain.asp?app=iwa
鳥居先生のレポートに加える情報を書かせていただきます。
私の場合も、1月中旬に翻訳を出して、2月初旬に手続き開始、4月2日にDS2019が発行されており、おおよそ2ヶ月で発行されています。
下の写真のJ-1 Visa Sponsorshipのところへもアクセスが必要ですので、忘れずにアクセスし必要な書類をupして下さい。家族と共に行かれる方は、ここに家族パスポートの写し、婚姻証明書と翻訳、戸籍謄本と翻訳が必要になります。翻訳はアメリカ領事館の公証(ネットで公証翻訳と入れると業者がたくさん出てきます)が必要になります。翻訳の会社に送って、原本が手元に届くまで、2週間弱かかります。期日が迫っている人だとかなりストレスだと思いますので、Medical diplomaなどを翻訳されるときに、一緒にすべての書類を翻訳されるのが良いと思われます。
医師免許、Medical diploma、循環器専門医は同じ公証で、婚姻証明書と戸籍謄本は同じ公証で行い、問題なく私の場合には認められました。
新規 Microsoft PowerPoint プレゼンテーション
 
3. DS-160に関して
家族4人分で4時間以上かかった気がします。とにかくページがダウンして、記載した内容が消えまくりますので、かなりストレスでした。入力する内容自体は日本語の補助のHP
https://esta-entry.com/dsvisa/index.html
がありますので、参考にすると良いと思います。
4. 面接に関して
https://www.ustraveldocs.com/jp_jp/jp-niv-appointmentschedule.asp
にアクセスいただき、領事館の予約を行います。
5. 写真に関して
自分と家族の写真ですが、iPhoneで白い壁を後ろにして撮影、photoshopで画像の大きさを調整するので問題ありません。この写真が問題ない場合には、当日は写真の現物はいらないようです。少なくとも、東京米国大使館と大阪米国領事館には、写真をとる機械が中にありますので、FUJIFILMなどの写真機で予め準備する必要はないと思います。愛媛県だと指定の写真を取れる機械が2台しかないようです。
6. 面接予約に関して
自分の分だけでなく、家族全員分の面接予約が必要です。家族全員分のバーコードが出ているのかを確認下さい。
OASIS 285ドルをすでに支払っていると思いますが、SEVIS Fee 180ドルがこの時点で必要になります。忘れずに支払うようにして下さい。2営業日より前に支払を行うようになっており、私は気づいておらず2営業日前に支払を行い、要らぬ心配をしてしまいました。下記のサイトから支払うようになっています。
https://www.fmjfee.com/i901fee/index.html
7. 当日の面接に関して
特に心配されることはないと思います。構えていったのですが、事務処理以外の実際の面接は5分もかからない程度です。英語で簡単な質問をされますが、わかりにくいときなどは聞き返すと丁寧にゆっくりと説明してくれます。子供は英語がわかりませんので、心配していたのですが、質問をされたのは自分のみでした。
8. YIA (準備から当日まで)を振り返って。
愛媛では4-5年前からSUNRISE-YIAをとるということで準備をしており、私の前年に後輩である川上医師がGoldを獲ってしまいました。稲葉先生、青野先生という先輩方からはとてつもなくプレッシャをかけられました。ストレスで倒れたらどうする気なんですかね! (笑) この一年間の発表の中でも、発表前の緊張に関して最も強かったと思います。しかし、実際に始まってしまうと、あのメンバーの中で10分自分のためだけに時間をいただき、プレゼンをするということは大変楽しい時間でした。
準備開始~当日まで
12月17日からスライドを作りはじめました。YIAは翌年1月12日です。年末からYIAまでの時間はほとんどYIAの準備に費やしました。稲葉先生のところに2度プレゼンしに行ったのですが、最初はコテンパンに言われて、スライドははじめとかなり変わっております。稲葉「スライドに気持ちが入っていない。全然ダメ!」、「このフィギュアから気持ちが伝わってこない」など熱血指導を受けました。この年になってここまで言われるかな・・・・、と何度も感じました(笑)
当直業務や自宅では、一晩中自分のプレゼンを英語で録音して、それを睡眠前から起床までずっと流して覚えたのですが、すごく寝苦しかったことは忘れられない思い出です。

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