CCI Gujo Live 2017 参戦報告

CCI Gujo Live 2017 参戦報告

皆様、はじめまして。私は平成20年に東京医科歯科大学を卒業し、現在は横須賀共済病院循環器センター内科に勤務している菱刈景一と申します。このたびSUNRISE研究会 Case Competition 2017でBest Awardを頂き、FacultyとしてCCI Guro Live 2017に参加させて頂きましたので、その概要を報告させて頂きます。

第4回CCI Guro Liveは2017年10月19日から21日にかけて韓国のKorea University Guro Hospitalとロッテシティホテルで開催されました。初日の夜はAsia-Pacific Session、2日目はPCIのライブと教育講演、3日目はEVTのライブと教育講演という構成でした。3日間盛り沢山の内容で、日中はライブに参加して夜は熱い議論という感じで、私にとっては初めての韓国訪問でしたが、存分に楽しめました。

初日の夜は、ロッテシティホテルでのcase discussionと教育講演でした。

ロッテシティホテルの学会会場入り口

ロッテシティホテルの学会会場入り口

参加国はインド、中国、韓国、エジプト、日本が多く、夕食とお酒を楽しみながらの議論ですが、かなり盛り上がり、夜遅くまで議論は続きました。

学会会場ではお酒を飲みながら議論が白熱しました。

学会会場ではお酒を飲みながら議論が白熱しました。

日本からの発表はCTOに対するPCIや、OCTのような血管内imagingが多いのに対して、韓国の発表は下肢のDCBや新しいdeviceの発表が多かったのが印象的でした。

2日目はKorea University Guro Hospitalにてcomplex PCI Liveで主にRha先生によるPCI Liveでした。一人でCTOを含めて9件ほどこなしており、その間に会場のmoderator、panelistとも活発に議論をするという形式でした。空いた時間には教育講演がなされて盛り沢山の内容でした。印象的だったのは、Guro HospitalではPCI時の穿刺は遠位橈骨動脈を使用しており、その止血法も特許をとっているようで、日本ではあまり見ない方法で勉強になりました。CTOに関するPCIはanteがメインで、retroはあまり使用しないようでした。いずれにしてもRha先生のタフさには驚嘆する一日でした。

Korea University Guro Hospital

Korea University Guro Hospital

Guro Hospitalには横断幕が張っていました。

Guro Hospitalには横断幕が張っていました。

中央が筆者、右端がRha先生。

中央が筆者、右端がRha先生。

PCI後は夕方、ロッテシティホテルに戻りcase discussionと教育講演で盛り上がりました。この日は夕食に、日本から来ている他の先生方と韓国の町でマッコリを飲み多いに盛り上がりました。韓国はタクシー社会で非常に料金が安いのでかなり遠くに行けます。ただ、旅行者がみんなタクシーを使用するので帰りはタクシーを捕まえるのに1時間近くかかりました。

日本から参加された先生方とマッコリ(左中央が筆者)。

日本から参加された先生方とマッコリ(左中央が筆者)。

最終日はcomplex EVT Liveで私もRha先生とカテーテル治療に入らせて頂きました。患者は左下肢のRutherford ⅣのCLIで病変はSFAの高度狭窄病変とATAのnear CTO病変でした。私が入室した際には、Rha先生自身が、私が今回Guro Liveに参加することになった経緯や私自身について細かくご紹介くださり、非常に嬉しかったです。病歴と方針をカテ室から会場に英語で私が説明して、Rha先生がwiringするかたちでEVTが始まり、EVT中も日本ではどんなwireを使うかとか、Rha先生から色々な質問を頂きながらEVTに参加することができて非常に有意義でした。

会場のモニターから撮影

会場のモニターから撮影

左端からエジプトからの医師、Rha先生、筆者。

左端からエジプトからの医師、Rha先生、筆者。

無事にEVTが終わった後は、私も会場で自身が日本で経験した症例を発表させて頂き、座長のRha先生、東京女子医科大学付属病院の重城先生をはじめ、エジプトから参加した医師からもいくつかご質問・ご意見をいただき、 多くの先生に関心を示していただけました。

会場からは色々と質問を頂きました。

会場からは色々と質問を頂きました。

全てのプログラムが終了した後は、恒例の焼肉打ち上げ会に参加させて頂きました。日本から出席した医師の他に、Rha先生の下に留学しているエジプト、中国の医師、Guro HospitalのスタッフらとRha先生を交えてマッコリ、焼酎を飲みながら焼肉を楽しみました。

恒例の焼肉パーティーは大いに盛り上がりました!

恒例の焼肉パーティーは大いに盛り上がりました!

これまで、AHAやESCのようないわゆるmajorな学会に参加して発表したことは何度かありましたが、実際に海外の学会でカテーテル治療のLiveに入らせて頂き、2nd Operatorとして仕事をさせて頂く事はなかったので、非常に有意義な経験になりました。Rha先生をはじめ、Guro Hospitalのstuffもみな親切で、主催側と参加医師の距離が非常に近く、質問や議論がしやすい事がGuro Liveのいい点だと思います。余談ですが、なんと、先日TOPIC2018の開催に際して訪日しているRha先生とSUNRISEの会でお会いさせて頂き、CCI Guro Live 2018のお招きと症例発表の機会を頂きましたので、是非、教育的な症例を持参して今年も参加させて頂きたいと思っています。この場を借りて、このような機会を与えてくださった重城先生、中澤先生を始め、SUNRISE labの皆様、Rha先生、そしてcompetitionを開催して下さったCordisの皆様に感謝を申し上げたいと思います。

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