CCI Guro Live 2016 参戦報告

CCI Guro Live 2016 参戦報告

去る7月21日に開催された第3回SUNRISE EVT competitionのwinnerとなった松下絢介(ケンスケ)先生がfacultyとしてGuro Live 2016にご参加されました。どちらも生まれて3年目という若いイベントで、今後どんどん成長していきそうです。
さあ、現地からのリポートをどうぞ!

はじめまして。私は横浜市立大学附属市民総合医療センター 心臓血管センター内科 松下絢介と申します。今年医師9年目、循環器内科医としては7年目になります。この度は、SUNRISE研究会EVT competitionでAwardをいただき、FacultyとしてGuro Liveに参加させていただくことができました。このレポートが、今後この研究会に参加される先生方の参考になればと思います。

第3回CCI Guro Liveは2016年10月27日から29日にかけて韓国ソウルで行われました。初日の27日はAsia-Pacific Session、2日目はcoronaryのライブ・レクチャー、3日目はendovascularのライブ・レクチャーという構成でした。3日間盛りだくさんの内容で、昨年Guro Liveに参加された山口徹雄先生同様、Rha先生 (写真1) の52歳とは思えないパワフルさをひたすら感じた3日間でした。

初日の10月27日ソウルの金浦空港に到着し、少しだけ韓国グルメを堪能する時間があったので、ガイドブックなしでホテルの近くにあるレストランに行きました (写真2)。メニューはもちろんすべて韓国語だったため、適当に頼んだところ激辛スープにキムチが添えられて出てきました。辛い物の口直しに辛い物…初めての韓国に厳しい洗礼を浴びながらもなんとか完食し、眠気も冷めたところで夕方からのAsia-Pacific Sessionに参加しました。このセッションでは、インド・中国・韓国・エジプトの先生方によるご発表と、日本から特別に招待された日本医科大学の三軒先生によるご発表がありました (写真3)。インド、中国の先生からは血栓吸引の有効性の是非と現在のガイドラインでの位置づけに関するご発表があり、普段我々の臨床現場で議論している事柄も他国で議論になっているのだなと妙な親近感を感じました。Sessionの終盤にはRha先生のラボの紹介やそこでリサーチされた先生方についてのお話がありました。非常に多くの臨床研究が行われ、そのアクティブさに感銘を受けました。また、Rha先生のもとでリサーチを終えた先生方の多くが今回のライブに招待され、リサーチ後世界各国に戻られた先生方との関係を大事にされていることが印象的でした。

2日目の10月28日、Korea University Guro HospitalでRha先生によるLiveが行われました (写真4)。Rha先生が次々とcoronaryのPCIをこなされ、適応や手技について会場のmoderator、panelistとの活発な議論が行われました。Liveの合間には日本から招待された先生方のレクチャーもあり、日本を代表する先生方が海外でご活躍されている姿を拝見し、自分自身のモチベーションになりました。ランチョンでは、プルコギ弁当で韓国らしさも感じることができました (写真 5)。夜には宿泊しているロッテホテルに会場を移し、前日同様レクチャー形式でSHDからIgG4関連疾患まで様々な内容の発表がありました。昨年Awardを獲られた山口先生のご発表もあり、会場は大いに盛り上がりました。(山口先生のご発表が一番盛り上がっていた気がします…)会自体は夜9時頃まで行われ、その後上尾中央病院の緒方先生、重城先生など日本から来られた先生方と交流させていただく機会があり、充実した1日でした。

3日目の10月29日、EndovascularのLiveがあり、2つ目のセッションで2nd operatorとしてライブデビュー (?) を韓国で果たすことができました (写真6)。各デバイスが私の施設と少し異なり、最初は3rdの先生に手伝ってもらいましたが、途中からはなんとかついていくことができました。ライブ中継の時間以外、カテ室で韓国語が使用されていたため、時折話される英語に耳を澄ませながら手技についていくことで精一杯でした… ただ、Rha先生やカテ室のスタッフの方々が私を親切にサポートくださり、最後まで無事2ndとしての役割は果たすことができました。一番の収穫は、Rha先生の判断の素早いEVTを間近で見られたこと、Abbott社のSupera stent、Cordis社のMINX (closure device)、DCBといったnew deviceを手に取ることができたことでした。どうやら韓国では、EVT領域でDCBは2個まで保険診療内で使用でき、数年前に導入されてからSFA領域に対する治療戦略が大きく変わったようです。近々導入される日本でもその有効性に期待が高まります。さて、肝心のプレゼンテ-ションですが、3日目の最後のセッションで発表しました (写真7)。SUNRISE研究会で発表した際よりも時間が短く、大幅にスライドを削って臨みました (内容はSUNRISE.labホームページのEVT competitionを参照ください)。座長のRha先生、春日部中央総合病院の安藤先生をはじめ、会場からもいくつかご質問・ご意見をいただき、 多くの先生に関心を示していただけました。海外の学会で、しかもオーラルで発表できたことは今後の自信につながりました。TCT 2016に参加のため、残念ながら最終日の懇親会に参加できませんでしたが、充実した3日間を送ることができました。今回は前回と異なり、Guro Liveのすべてのセッションが英語で行われ、我々他国からきている人達も有意義な時間を過ごすことができたと思います。

実際レポートに記載できていないことも多くありますが、現地の同世代の先生方と医療以外のことも会話できたり、Guro Hospital内を見学できたりと日本では経験できないことを経験させていただくことができました。このレポートを見てくださる若い循環器の先生方が今後本研究会を通してこういったチャンスを掴み、日常診療のレベルアップ、人脈作り、そして将来の留学や研究を考える一つのきっかけになればと思います。

最後になりましたが、今回私をお招きいただいたRha先生、Guro Liveを主催されたKorea University Guro Hospitalの先生方、スタッフ、そしてサポートしてくださったSUNRISE研究会に感謝申し上げます。

会場でRha先生と2ショット。

巨大なGuro hospital

〇付近で激辛スープを食しました…(ホテルの部屋から撮影)

フードコートの店の数

SUNRISE研究会でもご発表されたiliacでのculotte stentingについて。

会場の雰囲気、23時近くにも関わらず熱い議論が交わされていました。

正面玄関近くに横断幕がかけられていました。

発表後Rha先生と

ランチョンのプルコギ弁当。もちろんキムチ付きで。

明洞のマッコリバーで。お客がいなくて寂しい感じでした。

症例紹介の際にRha先生よりご紹介いただきました。(会場モニターを撮影)

一番右は同行してくれたコーディスの宮坂さん

本会場での発表。会場は200-300名程度入りそうなホールでした。

かなりアットホームな打ち上げ。みなさんとても優しかったです。

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