SUNRISE研究会では、現場のニーズに即したテーマのもと小規模のミーティングを不定期に行なっております。
そのひとつとして’内科医によるカットダウン’をテーマに、血管外科医もしくはカットダウンを実践されている内科医の先生を講師としてお招きし、座学とブタの脚を用いたハンズオンという内容でトレーニングコースを企画いたしました。
第1回はCCT2014のサテライト企画として開催いたしました。明理会中央病院の加藤一平先生にご指導いただき、お集まり頂いた30名のドクターのヤル気スイッチがONになった模様です。
第2回の今回は、松山赤十字病院の山岡輝年先生を講師としてお招きし、座学とハンズオンを行います。
第1回にご参加いただいた先生にもご満足いただけるよう、チーム制を導入しアドバンスドコースを設定することとし、Opening remarksは飯田修先生にお引き受けいただきました。直前のご案内となりまして大変申し訳ございませんが、ご興味のある先生は参加表明していただければと存じます。内科医がナマの血管をイジれる貴重な機会ですので、はじめてのかたもそうでないかたもゼヒゼヒ奮ってご参加くださいませ!
大会2日目、2月21日土曜日の18時30分ごろからJET会場内でスタートいたします。
JET公式プログラム内にご案内がございますので、参加ご希望の方はこちらからアクセスしてください。
https://www.j-et.jp/jet2015/program/index.html#p14
【背景】
高齢化や糖尿病人口の増加に伴い、アプローチ血管が荒廃し治療の選択肢が限られてしまう症例や、CFAおよびPOP A.といった「Non-Stent Zone」に動脈硬化性病変をもつEVT施行困難な症例が増加傾向にある。EVT施行困難病変に対するバルーン単独治療やステント留置が長期開存を達成するという報告も散見するが、現時点でのゴールデンスタンダードとして確立されていない。また本邦にも続々と導入され改良されてきたStent Graft、TAVIおよびAmplatzerといった血管内治療デバイスが、より低侵襲な治療の可能性を拡げている。これら多種多様な治療への対応やEVT治療戦略の拡大を念頭に置き、循環器内科医が今後血管内治療医として成熟していくためには、シースのpunctureによる血管内へのアクセスのみならず、血管へ直接アプローチできるcut down techniqueの習得が非常に有益でありまた必須であると考えられる。
【概要】
・ 循環器内科医が外科手術の基本テクニック(Cut-down)を学ぶ
【メリット】
・ 穿刺困難症例への対応が可能
・ EVTによる血行再建が困難な「Non-Stent Zone」に対する治療戦略の拡大
・ Acute limb ischemiaに対する治療オプションの拡大
・ 大血管疾患や弁膜症に対する血管内治療からのアプローチが可能
・ アプローチサイトの出血性合併症への対応が可能
【事前学習】
・参加希望者に事前にwebsite経由で基本的な解剖、手技および合併症などの情報を配信することにより、限られた時間内で施行する講義/ハンズオンの習得効果を増加させる。
【プログラム】
・ 血管外科医による講義(15分)
・ ブタの後脚を使用したハンズオントレーニング(75-90分)
【開催形態】
・ 10テーブルにそれぞれ1本ずつのブタ後脚を配置し、3人1組のグループで施術。30分を1人の持ち時間とし、1人は助手の役割とする(2人ブループではスタッフがヘルプ)。
・ 施術に携わっていない参加者は、オプションとして用意した大動脈もしくは心臓を解剖/観察。この際に使用するオペ道具は主催者側で用意する。
・ ハンズオン素材/器材に数の制限があるため、基本的にはclosed meetingとする。
・ ベガール式持針器、血管用鑷子、メッツェン剪刀およびモスキート鉗子を1セットとし、1テーブルに1セットずつ主催者が用意する。
・ 現時点で全3回のシリーズを考えており、第1回は若手の血管外科医(加藤一平医師/明理会中央病院)を講師として招聘した。今後はcut-downを実践している内科医/放射線科医も講師候補となる。
・ より多くの参加希望者がメリットを享受できるように、各カテーテル治療学会および循環器学会の開催期間にあわせて開催する。