鹿児島大学所属、ドイツのイェーナ大学病院(Universitätsklinikum Jena)にて研究留学予定の伊集院です。予定と記載したのは、まだ正式に採用が降りていないからです(泣)。詳細は後で書きます。
1. なぜ留学しようと思ったのか
循環器を志したときから、留学したいという明確な動機があったわけではありません。こんなことを書いたら怒られるかもしれませんが、夢のまた夢、自分には関係ない話だと思っていました。
ただ、大量の心不全患者さんを診るなかで、漠然と「利尿剤以外に下肢の浮腫みをとる方法はないかな」「肺高血圧をなんとか改善する方法がないのかな」と思っていました。気になった論文の著者のいる大学病院の教授とヨーロッパ心臓病学会で出会うことができ、たまたま招待を受けることができました。
2. メンター、ロールモデル
僕にとってメンターと呼ばせて頂きたい先生は山ほどいます。その中でも、留学に関わってくださった先生は2人です。一人は、他大学の先生ですが、働いていた鹿児島の講演会でたまたま出会い、SUNRISE labを紹介、留学を勧めてくださいました。この出会いがなければ、今の留学はありえなかったと思います。もう一人は、医局の上司です。何よりも患者さんと地域貢献を第一に考える、尊敬すべき医師です。彼の熱烈なプレゼン指導により、なんとかぎりぎりYIAに食い込むことができました。
3. なぜ現在の留学先を選んだのか
前述のとおりですが、一人目のメンターの先生の上司がたまたま、僕の留学を希望した大学で勤務していたことも後押しになりました。
4. 留学するにあたって困難であった点、どのように解決したか
5. 留学までの国内での書類の流れ
一番困難であったのが、書類のことなので、まとめて書かせて頂きます。
まず、大変だったのが、留学先から招聘状を頂くこと。送ってほしい旨をメールで書いて送っても待てど暮らせど、連絡なし。Remindメールを送っても返事がなく、一カ月経った頃に、先輩のすすめで、勇気を出して直接電話をしました。僕は英語があまり得意ではなく、先方の秘書さんも生粋のドイツ人で、相当苦労しましたが、そのあとにやっと招聘状を送って頂きました。現地に来て聞いた話ですが、ドイツ人はメールで大事な連絡はあまりせず、直接電話交渉だそうです。ドイツ人は細かい人でない限り、あまりメールは見ないようです。
次に、研究ビザの申請。最初はドイツでとろうと思っていたのですが、ドイツでピアニストとして働いていた人に話を聞くと、お役所手続きが大変だから、日本で申請したほうがいいと。えー、日本でビザ申請できるんだ、と寝耳に水状態で、在日ドイツ大使館のホームページで確認し、必要種類(奨学金証明、アポスティーユ付きの戸籍、大学の卒業証明書等)を用意。不備書類はあったものの、何とか書類はそろい、申請は終了し、ビザ発行を待っていましたが、またしても、待てど暮らせど連絡なし。留学開始を約束されていた4月に入っても連絡はなく、ドイツで一足先に留学していた友人のすすめで、日本でのビザ申請は諦め、現地でビザ申請することにしました。現地では予約をとれたのが3週間後でかなり待ちました。現地でのビザ申請を考えている方は、国内で早めに予約をとっておくことをお勧めします。大学からの招聘状をもっていったところ、「これは契約書ではないから無効、契約書をもってきてください」と言われ、ドイツの大学に申請。契約書を得るのに、滞在費用の証明の提示を求められました。日本の銀行口座の残高証明とSUNRISEの証明を提出したところ、privateの口座は認められない、そして月額2,000ユーロの奨学金、もしくは給与の証明を求められました。ありえない金額にびっくり、現在作戦を練り直しています。ドイツは書類の提示に厳しく、先方が要求したピンポイントのものを用意しなければなりません。本当に大変です。
イェーナ ザーレ川沿いのカフェにて