第11回SUNRISE YIAのご報告
2025年1月25日(土)
去る1月25日、第11回SUNRISE研究会YIA (Young Investigator Award)を開催いたしました。Covid-19禍が過ぎ去った今年は、ひさしぶりの現地(+オンライン)開催ということで、全国からのチャレンジャーに配慮し(本当はちょっと気分を変えたかったから?)初の大阪での開催といたしました。各地から総勢11名の精鋭にご参加いただき、懇親会までの日程を無事に終了することができました。
今年はSUNRISE labの7名にSupportersからの4名を加えた総勢11名のジャッジで臨みました。一般的なビジネスピッチと同様の8分間で、①留学の目的、②オレの、ワタシの野心、③20年後の自分をイメージした戦略、というテーマを盛り込んだ英語プレゼンをしていただきました。
今回も前後半に分かれて、発表順序は都度くじ引きで決めるM-1グランプリルールで行いましたが、例年に比べて質疑応答の時間が非常に長く、充実したディスカッションでみなさまの人間力がよく引き出された会だったと感じました。
2名のオンライン参加、2名の女性を含むcandidatesのなか、慶應大学病院の岩田 樹里(イワタ ジュリ)先生が見事に最優秀賞を受賞されました(慶應大学連覇!)。惜しくも大賞を逃した4名の戦士を含めた受賞コメントを以下に掲載させていただきます。
過去の実績や所属組織に関係なく、たった8分間の英語プレゼン+日本語ディスカッションだけで順位が決まるSUNRISE YIAは非常に特殊です。その8分間で他の候補者との差別化をどう図るか。当然SUNRISE側としても、これまでのレポートでカバーしていない地域や分野を求めているわけですが、今回は’重症心不全’というテーマが新しいフィールドとなりました。また、やはり現場でナマのプレゼンを行い、熱量をダイレクトに審査員に伝えることのアドバンテージを感じざるを得ませんでした。
我こそは、というそこのあなた。ぜひ次回のYIAにご参加いただき、SUNRISEがサポートしたくなるようなプレゼンをしていただくのを楽しみにお待ちしております。たとえ入賞できなかったとしても、捲土重来可能です。また、非常に優秀で有望な同期を持てることは一生の宝物となり、またあなたのキャリアを押し上げてくれることでしょう。
【Best Presentation Award】Gold
岩田 樹里 先生 (慶応大学) 2017年卒
Juri IWATA, MD (Keio University)
留学先: Clinique Pasteur, Toulouse, France
このたびは、身に余る光栄な賞を受賞することができましたこと、心より感謝申し上げます。COVIDの流行による学会のオンライン化も乗り越え、久々の現地開催となったSUNRIZE LabのYIAでエネルギーを爆発させることができ、とても嬉しく存じております。
「日本は極東の島国で、もっと世界の中でのプレゼンスを上げていかなければならない」という林田健太郎先生の言葉を理解するのには時間を要しました。しかし、初めてEuroPCRに参加しそれを目にしたときの感動は、同時に林田先生の言葉の意味を理解した瞬間でもありました。もっと世界に出て、日本を引っ張り上げるような大きな仕事をしなければ、という使命感が、なぜか湧き出てきて、自分の意識を変え、フランスというSHDのメッカへの留学への原動力となりました。道衣に袖を通し、裸足で稽古と試合に明け暮れた学生時代と同じ、自分らしい生き方、というのがこの道にあると信じています。
SUNRIZE Lab YIAでのプレゼンを通して、多くの方にご支援いただき、その教えひとつひとつが自分の実になっていることを強く実感しました。これからも、たとえ困難が待ち受けていようとも、育ててくださったみなさんへの感謝を強さに変え、情熱を燃やして新たな日本のパイオニアを目指し精進して参る所存です。これからもご指導のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
【Best Presentation Award】Silver
羽田 佑 先生 (聖路加国際病院) 2013年卒
Tasuku HADA, MD, PhD (St. Luke’s International Hospital)
留学先: Columbia University Irving Medical Center, New York, US
この度は第11回SUNRISE YIAにて発表の機会を頂き、またこのような栄誉ある賞を賜り、誠にありがとうございます。
当日は全国から集まった11人の演者の先生方全員、熱量がハンパなく、終始圧倒されておりましたが、この中のメンバーの一人として、自身も思いをぶつける場に立たせて頂けたことは、自身にとって大きな財産であり、本当に光栄でした。
今回の発表にあたり、スライド作成をする中で、これまでの自分の人生を振り返り、本当に多くの先輩方、同僚、後輩が自分の人生に関わってくださったことを再認識いたしました。そういった方々に、今度は自分が恩返しできるような存在になりたい、その思いから今回の発表に臨みました。
英語でのプレゼンテーションということでかなり練習して臨んだにも関わらず、本番途中で自分でも信じられないくらい嚙みました。後で見返したくないレベルでめちゃくちゃ噛みました。それでもとにかく熱量を伝えたいとの一心で大きな声で走り抜けた私を、最後まで温かく迎え入れて下さったこと、心より感謝申し上げます。
ただ純粋に、「日本の医療をよりよくしたい」、本当に心からそう思っているので、そのために自分が人生を通してできることは何か、それを常に考えながら、これからも精進して参りたいと思います。
決して私一人では達成できないので、今回得たつながりを大事にし、日本全体を盛り上げていきたいと思います。ぜひ今後ともサポートを頂けたらと思っております。
留学、さらにはその先の大きな目標に向けて、まだまだ自身が越えていかなければならないハードルがたくさんありますが、今回背中を押して頂けたので、負けずに引き続き頑張って参ります。
最後に、私の人生において重要なきっかけを与えてくれたジェイソンに心より感謝申し上げます。彼のような不屈の精神で、私も今後の人生を歩んでいきたいと思います。
まだまだ至らぬ点が多々あるかとは思いますが、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
【Best Presentation Award】Bronze
永田 貴子 先生 (北里大学メディカルセンター) 2015年卒
Takako NAGATA, MD, PhD (Kitasato University Medical Center)
留学先: Onze-Lieve-Vrouwziekenhuis (OLV) Hospital, Aalst, Belgium
この度は第11回SUNRISE YIAでの発表の機会と栄誉ある賞を頂き、誠にありがとうございます。
今回は久しぶりのハイブリッド開催で、その中でも現地発表のトップバッターだったのでとても緊張して膝が震えていましたが、現地にいらっしゃった先生方が頷きながら発表を聞いて下さり、緊張の中でも落ち着いて発表することができました。
私は大学院時代のOCTを用いた石灰化の研究からImagingをさらに極めたいと思い、冠動脈CTAが学べる留学先を探してOLVに辿りつきました。そして今回、この研究への思いを発表のテーマとして、昭和大学 水上先生、OLV池田先生をはじめ、OLVの先生方にご指導、ご協力頂き準備を進めて参りました。実際の発表では、審査員の先生方から研究や今後における色々なアドバイスを頂き、より一層精進していきたいという気持ちが強くなりました。
また、現地参加されていた演者の先生方とたくさんお話することもできました。様々な分野で同時期に留学される先生方と出会えたことは幸運なことであり、いつかコラボレーションできるように留学先で1つでも多くのことを学びたいと思っております。このようなご縁を頂けたSUNRISE Lab.に心から感謝申し上げます。
今後はベルギー初のレポーターとして、海外留学のレポートに挑戦し、研究、留学生活ともにより充実したものになるよう、邁進していきたいと思います。
最後に、このような機会を与えて下さったSUNRISE Lab.の先生方、Supporter企業の皆様を始め、関係者各位に感謝申し上げます。
今後ともご指導の程、宜しくお願い致します。
【Best Presentation Award】the 4th
中村 則人 先生 (東海大学) 2011年卒
Norihito NAKAMURA, MD, PhD (Tokai University)
留学先: CVPath Institute, Maryland, US
正直、名前を呼ばれるまでは自分が受賞できるとは全く思っていませんでした。プレゼンターの先生方の素晴らしい発表に圧倒され、最初は少し怖気づいてしまいましたが、最終的にはやりたいことをぶつけようと開き直って発表できました。発表順が一番最後になったのも結果的に良かったです。
私が初めてSUNRISE研究会に参加したのは第3回、慶應大学で行われたYIAでした。私にとっては当時、YIAの舞台はキラキラと輝く夢舞台であり、あまり現実感がありませんでした。途中でこっそり近くのカレー屋に行ったのを覚えています(すみません)。
今の私があるのは、私を支えてくださった多くの先生方、後輩達、そしていつも支えてくれる家族のおかげです。感謝の思いを胸に、海外という新たな挑戦の舞台で輝けるよう邁進したいと思います。またreporterとして、留学への思いを胸に秘めている先生方の背中を後押しするような有用な情報を届けていきたいです。
最後にこのような機会を与えてくださったSUNRISE研究会の皆様、サポート企業の皆様に感謝申し上げます。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。そして、引き続き共に成長していけたら嬉しいです。
【Best Presentation Award】The 5th
井上 峻輔 先生 (東京大学) 2015年卒
Shunsuke INOUE, MD, PhD (The University of Tokyo)
留学先: Hospital Universitario Puerta de Hierro Majadahonda, Madrid, Spain
この度は映えある賞の5位に選んでいただきましてありがとうございました。
他の方のプレゼンを見て何が足りないかも大変勉強になりました。他の助成金をたくさん取れるように頑張ります。
父の研究留学に帯同した幼少期から、医師になって海外留学するという事は人生の大きなマイルストーンでした。
今回、そのチャンスを上司や先輩の繋がりを使わずに手繰り寄せた自分を少しだけ褒めたいと思いますが、ただスタートラインに立っただけです。
あの時、井上を入賞させておけばよかったと、皆さんに後悔させるくらい突き抜けた業績を積んでいきたいと思います。
頑張ります。
惜しくも受賞を逃した精鋭たち (発表順)
捲土重来をお待ち申し上げます。