①留学までの国内での書類の流れ
留学までに行った書類の手続きとして重要なものは、留学先とのやりとりとビザの取得の2つであったと思われます。留学先へはCV、motivation letter、recommendationの3つが必要でした。これらを準備し、留学先から受け入れ許可を頂きました。ビザ取得に関しては様々な書類が必要でした。ただフランスに滞在する日本人が多いためか、ビザ申請はかなりシステム化されていました。フランスへの留学を検討されテいる方は一度在日フランス大使館のホームページをご覧頂くと雰囲気がわかると思います。
問題としてはフランスのビザを取得する際に、フランスでの滞在先を確定しておく必要がありました。幸いパリの場合、インターネットでしかも日本語で部屋を探せる不動産屋がいくつかあったので、日本で部屋の候補を探し、学会でパリに行った際に下見をして契約をしました。
②引越しについて
海外への引越しは引越し業者を利用するのが一般的と思い、我々も引越し業者に見積もりを数社にお願いしました。しかしその見積もり額が非常に高く、後述するように家具など大きな荷物を持っていく必要がありませんでしたので、我々は引越し業者にお願いすることを諦めました。代わりに郵便局の国際小包を利用しました。比較的すぐ必要なものはSAL便、すぐ必要ないものは船便を利用して荷造りし、送りました。SAL便は早いと1週間位で到着しますが、遅いと1ヶ月位かかるため、やや不便ですが、その分価格は比較的安くすみます。船便は2が月程かかりますが、価格はかなり安くすみます。梱包は自分でやる必要がありますが、この方法で引越し費用はかなり安く抑えられました。
しかしパリの郵便はサービスが非常に悪く、日本から送った荷物が届かないというようなことがよくあるそうです。我々の荷物は無事に届きましたが、不在にしていると不在表も入らないようなこともしょっちゅうあるとのことでした。その後数回に本から小包を送ってもらっていますが、確かに不在表が入らない事もありますし、家にいてもインターホンに出るのがちょっと遅れると不在とみなされ帰ってしまったりされたこともあります。引越し業者を利用すれば、door to doorで荷物を運んでもらえるので、それは大きなメリットであると思われます。
③入国後の書類の流れ
日本で取得する長期滞在ビザは正式なものではなく、フランス入国後に手続きをしていわゆる“滞在許可証”を取得して初めて長期滞在が正式に許可されたことになるようです。日本でビザを取得した際に発行される書類をフランス到着後速やかにOFIIというフランスの移民局に郵送すると、後日呼び出しの手紙が来ます。それに従って呼び出された場所に必要な書類等を持参し、後日改めて健康診断を受けて、滞在許可証が発行されます。通常大体3ヶ月後位に発行されます。
この手続きの過程で大変だったのはまず、最初の書類を郵送する所でした。書類は書留で送るようにとの指示があったのですが、フランス入国直後は書留の送り方などわかりもしません。郵便局の人はフランス語しか話せませんでしたが、何とか意図は伝わったようで、無事に送ることができました。またフランスでは事務仕事にミスが多く、私の妻の滞在許可証は名前が間違っていたため、OFIIに再度行き、修正してもらい正しいものを発行してもらうという必要がありました。
④生活のセットアップ
パリの場合、家具付きアパートが一般的です。タンス、ベッド、ソファー、調理器具から食器まで必要なものはほぼ揃っています。そのため、鍵をもらって部屋に入ったらすぐに生活できる状況にありました。さすがに炊飯器は置いてありませんでしたが、前任者から炊飯器を譲り受けることができました。電気、水道もすぐ使える状態にありました。電気は名義人の変更が必要でしたが、これは不動産屋がやってくれました。インターネットもすぐ使える状態にありました。このあたりは借りる部屋によって状況は異なるかと思います。住宅保険も必須ですが、これも不動産屋がやってくれました。我々の不動産屋は日本人が経営していましたので、いろいろ手伝ってもらうことができました。
さらに幸いなことに同じアパートの別の階に日本人が住んでいたので、いろいろ教わる事ができました。海外では特に日本人のつながりが本当に大事だということを実感しました。