渡米してからおよそ一年が経ち、振り返ってみるとあっという間だったなと感じています。日本ではアクセスし難いデータを用いて研究ができ、これを通して自分の中での心不全に関する理解が少しずつ深まっていることをふとした瞬間に感じたりすると、留学して良かったなあと思います。また、英語での議論もまだまだ改善の余地は大いにあるものの、渡米前よりは自分の中でのハードルが下がっており、英語環境に身を置いている効果かと思っています。以前の自分の論文を読み返した際に、もうちょっと何とかなったかな、と思うことが増えているのも進歩を感じられることかと思います。またラボのメンバー、UCSDのFellow・Residentや心不全Nurseなど、少しずつ人間関係の輪も広がり、こういったことを振り返ると一年が経過しようとしているのだなとしみじみと感じます。
一方で、当然ながら物事の律速段階が自分以外になることが多く、予想していたよりもあらゆることの進捗に時間がかかるのは、せっかちな性分の自分としては歯がゆいことも多いです。また、こちらでは医師ではなく研究者としてビザが発行されているため、患者とのコンタクトやデータのアクセスに関して制限があり(Dr. MaiselがPIの多施設データはこの限りではないため助かっていますが)、当然ですが日本との違いを感じています。
残すところ一年余りとなりましたが、
① いま進めている研究を着地させる(publishさせる)
② まだまだテーマは豊富なので引き続き新たな研究に取り組む
③ 学会参加や発表を重ねて見識を深める
④ 英語の習熟に努め、人間関係の拡大を図る
⑤ 家族との日々の生活を楽しむ
ことを目標に頑張りたいと思っています。