留学先紹介

1. 施設規模(症例数や特徴など)
Johns Hopkins Universityは、米国メリーランド州ボルティモアにある私立大学です。1876年に設立され、医学部は米国東部を代表する医学部のひとつです。附属病院のJohns Hopkins Hospitalは今年のU.S. News & World Report (米国病院ランキング)の3位に選ばれています (1位:Mayo Clinic  2位:Cleveland Clinic)。公衆衛生大学院(School of Public Health)が米国で最初に設置された歴史も持っています。
私の留学先は循環器領域の画像診断(MRI, CT, US)を扱うラボで、中心となるテーマは「心筋障害と心機能異常の関係」です。MESA、CARDIA、Core320といった有名なスタディがありますが、それ以外にも多くのスタディに参加しています。
 
2. ボスや同僚の紹介
ラボの教授であるDr. Limaをはじめ、当ラボはブラジル・インド・イラン・日本・ロシアなど多数の外国出身者および米国出身者で構成されています。Dr. Limaおよびメンター達は日本人を含めた外国人の扱いに慣れており、相談しやすく、良い環境で仕事ができています。
ラボに所属している職種も様々です。現時点で把握しているだけでも以下のような人達がいます;教授、プログラマー、公衆衛生学専門家(Master of Public Health)、リサーチナース、リサーチフェロー(post-doc, MD)、エコー技師、MRI技師、研修学生、など。多職種がいるからこそ、画像コアラボの多面的な機能に対応できるのだと実感します。

ラボの同僚たち

図1. ラボの同僚たち


 
3. 日常業務スケジュール
9時から5時までが規定の就業時間ですが、午前8時に始まる日もあり、それぞれです。
ラボのミーティングは複数あり、1-2週に1回のMRIミーティングで各自のプロジェクトについて話し合いをします。ボルティモアと米国内の他の施設、あるいは日本を繋いでの電話会議にも週に1-2回参加しています。その他、内科や循環器内科のGrand roundsにも参加する機会を得ています。これらのミーティングやRoundsは比較的朝早くに設定されます。
私自身の仕事としては、現在、複数の仕事を同時並行して進めています。1)MRI画像コアラボとしての仕事:他施設で撮影された画像の確認とフィードバック、ワークステーションを用いた画像解析、それらの結果の統計解析等を行います。2)文章の作成:MRI画像についてのReviewや、論文作成等以外にも、研究のために必要な倫理委員会の書類やMRIコアラボの仕事に使用する書類の作成など、研究の学術的以外の側面も体験しています。3) MRIの撮影:TOSHIBA社の3Tの研究用MRIが新たに導入され、その撮影にも従事しています。臨床画像の確立された撮影プロトコールとは異なり、研究プロトコールの撮影は新しく学ぶことが多く新鮮です。
 
4. 休日の過ごし方
“How was the weekend?”というのが月曜日の朝の挨拶の定番です。週末に何をして楽しんだかを披露しています。外国では週末は全く仕事をしないのだろうと先入観を持っていましたが、実際は人によってだいぶ異なり、ラボのメンター達は、週末にも自宅で仕事をすることがあるようです。私も状況に応じて対応しています。
もちろん休日を楽しむときは思い切り楽しみます。ワシントンDCがボルティモアの隣にあり、1時間以内で行ける距離です。数多くの美術館や博物館が無料で入館できます。私自身は、アメリカに来てからジョギングを始めました。好奇心からランニングイベントに参加しましたが、参加者の楽しんでいる雰囲気と、その中に自分がいるのだという高揚感を感じました。
図2 Baltimore running festival、ボルティモア名産の蟹の形をした参加者メダル

図2. Baltimore running festival、ボルティモア名産の蟹の形をした参加者メダル

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加藤 陽子(Baltimore, USA)