インドから単身渡米して、圧倒的なハードワークの末に今の地位を勝ち取り、それに飽き足らず常に新しいoutputを求めて前進し続けるボス、に何とかついていく毎日

10月に入り、アメリカでは大統領選挙一色です。
教育、経済、国際関係など様々な話題について、国民全員が国の将来の様々な問題についてdiscussionする機会が4年に一度あるなんて素晴らしい機会ですよね、大統領制も悪くないなと感じています。
先日のpresidential debateでは、視聴者記録を36年ぶりに更新して8,400万人が視聴したらしいですね。
ただ、色々議論しているにも関わらず、結局票を得る為の最も重要なポイントは、debateでのbody languageだったりするらしいです。
確かに我々医師の学会でも、発表の姿だけで『おっ』と思ってしまう事、結構ありますよね。
今回は色々なスキャンダルもありトランプが劣勢ですけど、11月8日が楽しみです。
 
さて、本題に入ります。
基本的にはタイトルの通りなのですが、CV Pathでの日常業務は主に3つです。
 
1つ目、一番大事な仕事は、通称カンパニーワークです。
企業から委託された動物実験後の病理のスライドを評価して、結果を企業にfeedbackするというものです。
一口に動物実験といっても目的は様々で、
新規デバイスの開発として動物で使用した後の評価。
(少し昔で言うとrenal denervation後の安全性、有効性の評価といったものから、最近はバルブ植え込み後の血栓、石灰化等の評価、もしくは全く新しいデバイスの評価。
confidentialな部分が多いのでこれ以上は触れられませんが、思わず『え?まじ??』と言ってしまうようなものまで。)
そして企業のプロモーションの一貫(例えば薬剤溶出性ステント同士を比べるといった類のもの)として動物実験を行うケースもあります。
 
実は、CV Pathからは少しばかり給料を頂いていて、その給料は企業からのお金で成り立っているので僕らには重要ですし、デバイスの評価を通じて学ぶことも沢山あります。
Virmaniからの評価を受けて、このまま人間に植え込むのか、もしくは指摘された所を改良してもう一回動物実験をやり直すのかをdiscussionするという形です。
人間に使用するとなると、それこそ莫大な費用になるので、そうなる前に見極めて客観的に評価するという事は、企業にとっても非常に重要なポイントです。
 
2つ目は、Virmaniのスライド作りです。
例えば10月だけで、
Seoulで開催されるENCOREで9個、
オーストラリアでの単発の講演、
神戸でのCCTで6個、
Washingtonで開催されるTCTで今のところ8個
のpresentationを行う予定で、そのスライドをfellow 3人で手分けして作っています。
年間約100回のプレゼンがあるのですが、少しずつmodifyして、かつ最新のデータをupdateする事を要求されるので大変です。
どんな仕事も妥協はしない。
この姿勢には本当に頭が下がります。
 
3つ目、ようやく研究、論文執筆です。
前回少し触れましたが、膨大な病理の検体(全部で約7,000人分のデータがあるので、その中からplaque ruptureの検体だけでも約500件、ステントは1,000本以上、その他足や首、腎動脈までバリエーション豊富です)を使用して、paperを書くのが目標です。
私自身もrupture、大動脈弁、そして下肢の動脈の病理のデータを使わせてもらっていて、何とか今年度中に1つでも形に出来るように頑張っています。
 
ただ、上記以外にも細かい雑用系も含めてやることは無限にあります。
そんな訳で私の机はこんな状態です。
少し片付けた後ですが、slideに埋もれてしまいそうです。
 
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研究と臨床の違い
色々あると思いますが、最初に感じたことは『区切り』がないことですかね。
臨床だと、
緊急カテーテル→ICUに搬送→バイタル落ち着いて、ムンテラ→カルテ書いたら終わり。
という区切りがあると思いますが、研究はやること山ほどあるから終わりませんよね。。。
 
平日は基本的には朝9時から夜7時頃までCV Pathに居て、帰って夕食、子供を風呂に入れて、夜9時から寝るまでちょっと仕事の続きして、眠くなったら寝るという生活です。
週末はVirmaniが出張ではない日はほぼ必ずCV Pathに来るので、朝10時から夕方3-4時までラボに行くという形です。
週末はVirmaniも時間に余裕があり、かなり教育熱心に教えてもらえるチャンスなので、何とか週末に質問をすべく、平日頑張る。
という形ですかね。
ただ、出張に行っていて不在な事もあるので、その時は全力で遊びに行くというようにメリハリつけるようにはしています。
先日はかぼちゃ狩りに行き、早速Jack-o’-Lantern作りました。
あ、もちろん朝一番でかぼちゃ狩りして、ラボに行き、帰ってからかぼちゃをくり抜く作業というスケジュールでしたが。
意外と簡単でしたよ、アメリカはこういうイベントが多いからいいですよね。

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鳥居 翔(Washington D.C., USA)