唯一の2年目fellowであるため、TAVIには優先的に参加できます!

①日常業務スケジュール
前回報告させて頂いたように私が留学しているInstitut Cardiovasculaire Paris Sud (ICPS)という施設は2つのグループ病院が含まれています。各々年間3,000件ほどのCAGおよび1,500件前後のPCIを施行しているhigh volume centerです。Coronary interventionだけでなく、MassyにおいてはTAVI、MitraClip、LAA closureといったstructural heart disease (SHD)に対するinterventionもさかんに行われております。またQuincyにおいては年間400例ほどのperipheral interventionも行われています。TAVIに関しては、フランス国内で最も症例数が多く、週5〜6件、年間200件以上の症例を施行しております。我々fellowはMassyに4人、Quincyに2人いるため、毎週スケジュールは変わります。ある1週間のスケジュールを以下に示します。
 

午前 午後
月曜日 CAG,PCI CAG,PCI
火曜日 Research Research
水曜日 CAG,PCI TAVI,CAG
木曜日 CAG,PCI TAVI,PCI
金曜日 TAVI Research

 
カテ室で働かなくてもいい日もあり、そのような日は主にデータ整理をしたり、論文を書いたりして過ごします。私は現在唯一の2年目fellowであるため、TAVIなどには優先的に参加させてもらえています。
 
②業務、研究内容
我々の主な業務はCAGおよびPCIをこなす事であると思います。前述のように、Coronaryの件数は非常に多く、1日に大量のCoronaryをこなす必要があります。基本的には上司とペアで勤務しますが、上司もいろいろ忙しいので、大抵は私がCAGを施行し、終了したら上司を呼んで結果を確認してもらうというスタイルがほとんどです。EasyなPCIの場合も同様です。ComplexなCaseに関しては上司と一緒に施行したりします。TAVIに関しては上司と一緒に施行する形となっています。検査、治療を施行したら、日本と同様、レポートを作成する必要があります。
カテ室の業務以外に我々はclinical researchも行う必要があります。私は前任者である、林田先生、渡邉先生が維持してきたTAVIのデータベースの維持と解析を主に行っています。当施設では既に1,000例以上のTAVIを施行しており、single centerとしては世界有数の症例数となっています。最近ではCTをほぼ全例施行していますので、そのCTの解析も行っています。このデータベースを用いてこれまでも数多くの論文がacceptされています。
Coronaryに関しても当施設には多くのデータがあり、LMTやbifurcationを中心に多くの論文がpublishされています。またCTOに関してもデータベースがり、それに携わるfellowもいます。当施設はcorelabも運営しており、そこでの解析にも携わっています。

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荒井 隆秀(Paris, France)