留学の動機および留学までの道のり

2017年7月よりJohns Hopkins University (JHU)の循環器内科に留学中の加藤陽子と申します。SUNRISE lab.のレポーター業務を務めさせていただきます。よろしくお願いします。
 
1. なぜ留学しようと思ったのか
循環器内科の臨床医として働いていましたが、日本以外の環境も経験したいという希望は以前から持っていました。その後循環器画像診断(CT・MRI)に従事するうちに、より整った施設できちんとした研究をやってみたいと考えるようになりました。多施設共同研究がどのように計画・遂行され、エビデンスがどのように作られていくのかを学び、自分も関わってみたいと考えていました。また、世界の一流のレベルで自分がどのくらい通用するのか知りたい気持ちもありました。SUNRISE lab.のプレゼンテーションに参加したことは、目的を明確にするうえで、役に立ったと感じています。
 
2. なぜ現在の留学先を選んだのか
今までの経験(循環器の臨床画像診断)をもとに留学をすることを考えると、留学先(“心臓MRI“を“研究目的”で数多く行っている施設)は限られていました。現在の留学先は、私の今までの経験が役立ち、かつ留学の目的にも合った、理想的な環境だと思います。
今回留学受け入れをしていただけたのは、様々なタイミングとチャンスがうまく重なったためと考えます。その中の一つとして、CVICの理事長からJHUのラボの教授に紹介いただいたことは大きかったように思います。また難渋していた奨学金をSUNRISE lab.からいただいたことが、留学の決め手になりました。大きなチャンスはふとした瞬間にやってきます。「来たチャンスを逃さない」のは重要だと思います。
 
3. 留学するにあたって困難であった点、どのように解決したか
奨学金の獲得に難渋しました。最終的にSUNRISE lab.からのサポートをいただいたことが、留学の決め手になりました。また、原正彦先生主催のJapan Clinical Research Associationからも奨学金をいただいたことで、必要額を揃えることができました。
 
4. 留学までの国内での書類の流れ
手続きに関しては、JHUは留学受け入れ態勢が整った大学であると感じました。自分で調べて申請することはほぼ皆無であったと思います。ただしその過程は多く、ひとつひとつこなすのは結構な時間と労力を要したと思います。
 
奨学金が全額揃った時点でAdministrative Coordinatorに紹介され、Coordinatorからの指示に従って、以下のように書類を作成しました。
 
(i) JHUの身分を作る
1)最初にJHUの身分(appointment at JHU)を作るための書類作成(Research training application)を行いました。ラボの教授からのOffer letterがいただけたのがこの時で、そこに留学期間が記載されていました。
2)出身大学の卒業証明書(英文記載)を、出身大学からJHUに直接郵送してもらう必要がありました。
3)奨学金が全額揃った証明として、(JHUの場合は)奨学金の額面・奨学金の期間・留学予定期間・証明書に記載した日付、の4点を記載した証明書をE-mail添付で送るように言われました。「SUNRISE lab.のレポートを書かなかったら奨学金は下りないのか?」など、少々困った質問を受けたりもしました。SUNRISE Labの先生方には複数回の書類作成依頼にも関わらず、迅速に対応いただき、ありがとうございました。
 
(ii) VISA (J1ビザ)の申請
JHUの身分ができたのちに、VISA申請のためのHPにアクセス・書類記載を行いました。その過程で、eShipGlobal Shipment Requestというものがあり、DS2019を自宅に郵送する必要がありました。DS2019が送られてきたら、次にStudent and Exchange Visitor (SEVP) I-901 (SEVIS)のHPで180ドルの手続き料を払い、そのレシートを持って大使館に面接に行きました。大使館の面接は短時間に終わり、無事、郵送でVISA(のついたパスポート)を受け取ることができました。
 
(iii) 英語の能力の証明
これは施設やラボにより異なると思います。私の場合は、J1 English Proficiency formという書類を記載するように言われました。英語をどのように学んできたのか、留学の目的や、米国で学びたいことなどを記載しました。
 

Johns Hopkins University(Medical Campus)の象徴的な建物、”Dome”

Johns Hopkins University (Medical Campus)の象徴的な建物、”Dome”


 
 

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加藤 陽子(Baltimore, USA)