皆さんこんにちは、CRFの清家です。こちらはかなり寒くなってきました。先週はちょうどThanksgivingでした。CRFから出ると街はクリスマスムード満点です。CRFのビルもクリスマスの飾り付けがされました。近所のマンションもイベントごとに飾り付けをしているので、これも一つの文化なのでしょう。
NYは毎週なにかのイベントが行われており、仲良くしていただいているご家族とでかけました。ホーム・アローン2に出てくるおもちゃ屋さんです。
昨年のサンライズレポーターの川上先生がAHA2019の帰りにNYCに遊びに来てくれました。川上先生にステーキを振舞ったのですが、調理している際に川上先生が、是非SUNRISEレポート用に!と写真をとってくれました。
さて、今回は異文化のハードルということでお題をいただきましたので、半年間で感じたことを書かせていただきたいと思います。
1. お給金について。給料交渉など。
前原先生が長年尽力いただいていることで、金銭面に関してCRFは恵まれていると感じています。2年目より給与が出る先生が多いようです。また、CRFではACC/TCT等の学会には出張費も支給していただいております。
金銭的な負担に関しては、NYCは家賃が高額になりますので、大都市以外に留学された先生と同じ程度の金銭的負担となり、米国の都市部に行かれた先生と比較すると、やや負担は少ないのではないかと思います。
2. ボスはフェローのどこを評価するのか。
これは中澤先生が本年のCVIT2019で前原先生と対談されており、断言されておりましたので、記憶を頼りに記載させていただきたいと思います。前原先生『例えば、研究の締切りがあった際に、できうる限り最善の形で終わらせるFellowを評価します。今回はまあここまでといったような形で研究を終わらせるのは好きではない』との内容であったと思います。
これって、今働いている身としてはすごくプレッシャーですね・・・・。がんばります。
実際に半年間の働いてきた印象では、しっかり納得する仕事をしていれば、それを評価していただけると感じています。また、早いレスポンスはマストです。これは米国では必須です。
3. ボス/フェローに言われたひどい言葉。くじけそうになったシチュエーション。
CRFのボスや仲間にひどい言葉をかけられたことは全く無いです(留学直前に学会で質疑応答の内容をMintz先生に厳しく指導いただいたことはありますが、今ではいい思い出です)。コロンビア大学では臨床の現場にいますので、怒られてしまうことがあります。普段はみなさん優しくしていただけるのですが、臨床現場ですので、緊急事態はどうしても英語も早くなりますし、場も荒れてしまうこともあります。そのような場合に怒られたことがあり、くじけることはありませんが、悔しい思いをしたことがあります。
また、日本では医師として仕事をしていましたが、米国の医師免許はなく、その状態で臨床現場にいるというのは、思ったよりも精神的な負担になります。
くじけそうになるのは、人の言葉より、結果が出る/出ないといったことの方がweightは大きいと思います。少なくとも米国での初期の生活は家族の負担になりますし、多くの貯金を使います。自分と家族の人生をかけて留学し2-3年研究を行っている状況であり、それが一番の重荷として感じます。
4. ずっといまの施設で働けますか? 今のラボに残るなら何が必要?
実際に前原先生、松村さんが働かれていますので、働ける下地はあるのだと思います。しかし、残るためには、もっと英語力が必要です。私の場合にはImaging derived FFRという自分の目的がありますので、この仕事が大きく広がれば、ずっととまでは行かなくとも、もう少し残って仕事がしたいと、ひっそりと野望をいだいています。しかし、まだ来て半年、当初の目標の研究を粛々と行っていきたいと思います。
今回は異文化の壁がテーマでしたが、川上先生と話していて気づきました。米国の大都市と、ほかのところに留学された先生方はかなり生活の状況が違うと思います。メルボルンでは日本人はあまり見かけないようで、NYでは街を移動しているだけで日本人がたくさんいることに改めて驚いていました。すぐ近所に日本料理屋、日本のスーパーマーケット、日本人専用のクリニックがあります。日本人コミュニティーもしっかりとしており、周りの日本人と助け合う事が出来ます。米国の大都市は、ご家族にとって適応しやすい環境にあると思います。
これからクリスマスシーズンに突入します。仕事・研究をしつつ家族と冬のNYCを満喫したいと思います。
清家 史靖 拝